障がい福祉の世界でNFTアートを活かしたプロジェクト事例

障がい福祉の世界でNFTアートを活かしたプロジェクト事例

2023/01/06

NFTは障がい福祉の分野でも活用されはじめています。

特に、アートをNFT化して活かすプロジェクトが多く、その内容はさまざまですが、プロジェクトの発端に、障がい者の生活が豊かになるようにとの願いが込められている点は同じです。

実際に障がい福祉の世界でNFTが活用されることで、その願いはカタチになってきています。

今回は、NFTアートを活かした障がい福祉での取り組みの数々を調べたので、ご紹介していきます。

D-SHiPS JOURNEY

障がい福祉の世界でNFTアートを活かしたプロジェクト事例

代表である上原大佑さんには生まれつき障がいがあり、遊ぶ機会が限られた自身の経験から、特別支援学校や入院中の子どもたちがメタバースで楽しい時間を過ごすことを実現するために、NFTアートを販売するプロジェクトを立ち上げました。

D-SHiPS JOURNEYは「子どもたちの未来に船を出そう」をコンセプトに、NFTアートによるプロジェクトを進め、現在、D-SHiPS NFTの販売は終了し、その収益をもとにメタバース体験の提供に向けて動いています。

D-SHiPS JOURNEY https://d-ships.com/

合同会社ふくろう

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合同会社ふくろうが運営している就労継続支援B型事業所「Shake Hands」では、発達障害や双極性障害、知的障害のあるデザイナーの、高い集中力や細部までのこだわりが活かされたアート作品を、NFTとして販売しています。

京都、滋賀を拠点としている「Shake Hands」では、デザイン事業を手掛けており、NFTの販売による収益を目的としているのではなく、デザイナーの作品に興味をもってもらい、広告制作やデザイン制作の依頼を増やすことが狙いです。

合同会社ふくろう https://www.fukurou-care.com/

株式会社パパゲーノ

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パパゲーノ効果(自殺を思いとどまった人の経験が広まることで他者の自殺を防ぐ効果)などを広める目的で、NFTアートを活用し、さまざまなプロジェクトを推進しているのが、2022年3月に田中康雅さんが立ち上げた会社「株式会社パパゲーノ」です。

統合失調症の当事者によって制作された絵本『飛べない鳥のかけるん』の表紙画像や制作過程の動画などをNFTコレクションとして販売したり、精神疾患を経験した人の物語を世界に届けるためのアート制作プロジェクトなど、田中さんの活動は多岐にわたります。

株式会社パパゲーノ https://papageno.co.jp/

一般社団法人 障がい者自立推進機構

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障がい者自立推進機構は、障がい者がアートによって夢を叶えられるよう、障がい者アーティストを支援するパラリンアート活動をおこなっています。

NFTマーケットプレイス「Adam byGMO」にて、障がい者アートを応援する証である『パラリンアート ドネーション・シンボル』のNFT販売がおこなわれました。

『パラリンアート ドネーション・シンボル』のNFT購入者は、証明書の画像データや、保有者限定コンテンツのNFT作品の画像データを、SNSなどで活用することにより、個人や企業の社会的責任の確立につなげることができたり、障がい者アートへの経済支援にも貢献することができます。

また「障がい者がアートで夢を叶える世界を作る」というミッションに参加することができます。

一般社団法人 障がい者自立推進機構 パラリンアート運営事務局https://paralymart.or.jp/association/

一般社団法人 ソーシャルアートラボ

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ソーシャルアートラボでは、障がい者アートを社会に普及させ、その権利の保護活動をし、障がい者が健常者と変わらず社会貢献できる社会の実現のために活動をしています。

一次流通で74%(二次流通で8%)をアーティストや施設に還元する「障がい者アート×NFT」の販売サイトを運営しており、才能がある人だけでなく、芸術的な才能がなくても、障がい者アーティストや障がい者施設からのプロジェクトへの応募を受け付けています。

ブロックチェーン、NFTの出現によって、誰でもアート作品の出品ができるようになった現代で、ソーシャルアートラボは「芸術の民主化」を主張しています。

また、メタバースによるバーチャルギャラリーを運営しており、そこに展示されている作品をNFTマーケットプレイス「ユニマ」で購入することもできるようになっています。

一般社団法人 ソーシャルアートラボ https://nonfungible-art.org/

株式会社VAIABLE

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VAIABLE社では、障がい者など多様なアーティストのNFTアートを返礼品にするという、新しいクラウドファンディングサービスを展開しており、売上の一部が、障がい者アート団体で活用される仕組みになっています。

また、全作品が日本円で購入できるなど初心者の方でも使いやすく、障がいがあるアーティストやAIといった多彩なアーティストの作品を購入できるNFTマーケットプレイスの運営もしており、売上の一部は障がい者アート団体で活用されます。

株式会社VAIABLE https://vaiable.jp/

チャレンジドホームズ株式会社

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障がいのある子どもが描いた絵をNFT化し販売することで、障がいのある子どもに夢をもってもらう目的で作られたのが、チャレンジドホームズ株式会社が展開するサービス「Challenged Art」(チャレンジドアート) です。

紙に手書きで絵を描いたものをスキャンして(PCで描いたものでも可)、チャレンジドホームズに送り、審査を通過すると、NFTプラットフォーム「Open Sea」で販売されます。

Challenged Art (チャレンジドアート) 公式ページ https://challengedhomes.co.jp/nft/

香取慎吾NFTアートチャリティプロジェクト

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「香取慎吾NFTアートチャリティプロジェクト」は、歌手で俳優の香取慎吾さんが「2021年の東京パラリンピックでの感動を今年で終わらせたくない」との想いから、自ら企画したプロジェクトです。

香取さんが「i enjoy ! 」をテーマに描いた壁画を、NFTアートにし、一点3,900円で販売。販売された一万点は一日で完売し、3,900万円が日本財団パラスポーツセンターに寄付されました。

香取慎吾NFTアートチャリティプロジェクト https://atarashiichizu.nft-official.com/

まとめ

NFTを活用した障がい者の可能性を広げるプロジェクトが、さまざまなカタチで展開されはじめています。

今後、さらなるIT化が進む世界で、最新の技術を活かした支援は、障がい者の未来を明るくしてくれることでしょう。

NFTをはじめ、最新のテクノロジーを活かした活動が、障がい福祉の分野で拡大されていくことが望まれます。

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